情報が「財物」にあたるか? | 論証

情報が「財物」にあたるか?
               ↓
「財物」
 →物理的に管理可能な物であり、かつ、
  財産的価値を有する物(判例)  *1
     ∵ 奪取罪の客体は、
       占有侵害の対象となり、かつ、保護に値する物  
           よって、↓
 情報は「財物」にはあたらない ∵ 物理的管理可能性なし
          もっとも、↓
 情報が文書、フロッピー等の有体物に記録されていれば、
 その文書等が「財物」にあたると解する(判例)
    ∵@ 文書等→物理的に管理可能
     A 紙自体に刑法上の保護に値する財産的価値はないが、
       情報が記録されれば保護すべき価値を有する

  *1 物理的管理可能性説によれば、刑法245条は注意規定
      ∵「電気」以外の無体物も
       物理的管理可能性があれば「財物」となる
      ex.熱、光、水力、冷気等のエネルギー


 
<短文>

情報自体は「財物」に当たらないが、
情報が記録された文書等の有体物は「財物」にあたると解する 
 ∵ 物理的に管理可能で占有侵害の対象となり、
   保護に値する財産的価値がある




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posted by 一徹 at 09:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 刑法各論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

社員が会社の秘密情報が記載されたファイルを社内でコピーして、そのコピーを持ち出した行為の罪 | 論証

社員甲が会社の秘密情報が記載されたファイルを社内でコピーして、そのコピーを持ち出した。
甲の行為の罪は?

甲の行為につき窃盗罪(刑法235条)の成否を検討する
              ↓
 ファイルについての窃盗罪(235)→不成立
  「窃取」→×    
     ∵ ファイル自体は持ち出していない→占有侵害なし
      (本権者たる会社の占有を排除していない)
            次に、↓
 コピーについての窃盗罪→成立
  「他人の財物」→○ 
      ∵ 価値ある会社機密が化体された有体物たるコピーは
       「財物」にあたる
  「窃取」→○    
      ∵ 社外に持ち出し→会社の占有を侵害


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posted by 一徹 at 09:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 刑法各論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マーケティング担当部長甲が、会社のコンピューターから自己のフロッピーディスクに、新製品の販売戦略に関するデータをコピーしてライバル社に売った行為の罪 | 論証

マーケティング担当部長甲が、会社のコンピューターから自己のフロッピーディスクに、新製品の販売戦略に関するデータをコピーしてライバル社に売った。
甲の行為の罪は?

 窃盗罪(刑法235条)→不成立
  ∵ 情報自体→物理的管理可能性なし→「財物」ではない 
    フロッピーディスク→甲の所有物→「他人の」財物ではない
            では、↓
 背任罪(刑法247条)→成立
   「他人のためにその事務を処理する者」→○ 
     ∵ 甲はマーケティング担当部長
       →新製品の販売戦略の機密保管はYの担当事務
   「任務に背く行為」→○ 
     ∵ 会社のデータをライバル社に漏洩
   「自己の利益を図る目的」→○ 
     ∵ 報酬を得る目的
   「財産上の損害」→○ 
     ∵ 企業秘密についての独占的・排他的利益が害される



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posted by 一徹 at 09:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 刑法各論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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