居直り強盗(2)新たな財物奪取が未遂の場合の罪


<具体例>
AはB所有の宝石を盗むつもりでB宅に侵入し、当該宝石をカバンの中に入れた。
ところがその直後、Bに発見されたため、Bを殴り、さらに現金100万円を盗もうとした。
しかし、他の住人に発見されたため、100万円は盗めずに逃走した。
Aの罪責は?


1 AがB宅に侵入した行為
          ↓
住居侵入罪(刑法130条前段)が成立する


2 Aが宝石をカバンに入れた行為
          ↓
窃盗罪(刑法235条)が成立する
    ∵ カバンの中に入れた時点で占有侵害あり


3 では、その後、暴行を加えて現金を盗んだ行為は?
          ↓
強盗未遂罪が成立し、先の窃盗既遂罪とは併合罪となると考える

「暴行」→○
     ∵ 現金という新たな財物奪取に向けられた「暴行」あり→強盗罪の手段

「強取」→未遂  ∵ 奪取できなかった

    これに対し、↓
新たな財物奪取に失敗しても、強盗既遂罪とする説あり
  ∵ 事後強盗罪との均衡
  (事後強盗の場合、最初の窃盗が既遂であれば、その後の暴行の時点で事後強盗既遂となる→その後、財物奪取は不要) 

           しかし、↓
事後強盗は刑法238条所定の目的があることにより最初の財物奪取が強盗を同様に評価されるのであり、かかる目的のない居直り強盗を同様に解することはできない

         以上により、↓
住居侵入罪と窃盗既遂罪が成立し、牽連犯となる→これと強盗未遂罪は併合罪となる
                                      








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posted by 一徹 at 18:47 | Comment(0) | 刑法各論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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